こんにちは、フリーランス連盟広報部です!
フリーランス連盟は、プロフェッショナルなフリーランスの為のコミュニティ&プラットフォームです。非営利な慈恵団体として、全業種のフリーランス向けにSafety/Career/Placeの観点から福利厚生サービスや各種コンテンツを拡充しております。
今回ご紹介するのは、フリーランスクリエイターとして12年の活動を経て、今年法人化を果たした小野村崇(おのむらたかし)さんです。専門学校卒業後、ゲーム会社で映像制作の経験を積みディレクターとしても活動をしながら、9年以上にわたりクリエイター交流会を開催されています。
一つのことを9年以上続けられる小野村さんのモチベーションは?独立した経緯や、大変だったこと、夢など色々語ってくださいました。
ぜひご覧ください!
ボロボロのセンター試験から、フリーランスのクリエイターになるまで
ー 現在はどんなお仕事をされていますか?
色々やっていてまとめるのが難しいのですが、、笑
一応肩書きはクリエイターで、動画やCGグラフィック制作をやっていてweb、スマホアプリのディレクターとしても活動しています。最近はディレクターとして、ゴルフのアプリをチームで開発しました。
ー 幅広くご活躍されているのですね!もともとクリエイターを目指していたんですか?
学生の頃はクリエイターになりたいと思っていませんでした、、笑
「こんな仕事に就きたい!」とか全然なくてゲームばかりやっていて、大好きなゲームを作れたらいいなくらいしか思っていなかったんです。大学受験の時、インテリアが好きなので建築系の大学の試験を受けたら、センター試験がボロボロで全て落ちてしまったんです。
高卒で大学に行かないのはなんかカッコ悪いからと、親と相談して専門学校に行くことにしました。その時にゲームが作りたいと思って、プログラマーかグラフィックを学べる学校に行くと決めたのがクリエイターになるきっかけでしたね。
ー フリーランスになった時期ときっかけを教えてください
20歳の半ばくらいまでは、私は東京のゲーム会社で会社員として働いていました。しかし、20歳後半の時に遠方に異動になり、状況が複雑になってきて…。この時、「東京に戻ってクリエイティブ関係で働きたい」という想いを抱え、当時は友人たちにも話していました。
そんなある時、デザイナーの友人が東京の会社を紹介してくれて次の転職先が決まり、東京に帰ることができました。
ただその時に「会社員ではなく、常駐業務委託、つまりフリーランスとして勤務出来るなら雇える。」という条件がありましたが、東京に戻って働きたい一心でフリーランスになることを決意しました。
「独立するぞ!」と自分で営業をかけてフリーランスになったというより、人との繋がりで紹介をいただいて成り行きでフリーランスになってしまった感じです。笑
でも自分の気持ちや願望を、周りの人に伝えてしていたことで、自分の望むチャンスを引き寄せることができました。
自分の中にだけ秘めておかなくて良かったと思ってます。
仕事がなくなるかもしれない恐怖から逃れたくて、新しい環境へ踏み出した
ー クリエイター交流会を始めたきっかけを教えてください
始めは、自分も交流会に参加する側の人間でした。
3ヶ月更新の会社に勤めていて、いつ切られるかわからない恐怖があったので、さらに人脈を広げようと交流会に行くことにしたのです。
でも、当時はネットで検索しても全然交流会の告知がなくて。唯一あった交流会に初めて行ってみたら、参加者が4人くらいだったんですよね。笑
数ヶ月に1回しかクリエイター交流会がなかったのですが、他の交流会も探しながら参加していました。そこで、とあるクリエイター飲み会に参加して、運命の出会いがあったんです。
そこのクリエイター飲み会は、web制作会社の社長が開いている飲み会で、コミュニケーションが苦手な自社のクリエイター・エンジニア社員が人との交流を深めるために開催していた飲み会でした。そこに外部のクリエイターも参加できるような会で。
そこの飲み会が楽しくて、気がついたら5、6年行き続けていて。出会いがたくさんあり、クリエイター同士の繋がりが更に広がっていくのを感じました。
楽しい交流会を自分でもやってみたいと思い、自分でもクリエイター交流会を開催していくことにしたんです。
ー そんなドラマがあったのですね!交流会を9年以上続けられるモチベーションは何でしょうか?
単純に、自分が参加していて楽しいからです!
繋がりが広がっていくのはもちろん、
クリエイター同士、どんな作品を作っているのか見せ合ったり、将来こんなものを作りたいなどの夢を語り合ったりする時間が楽しいです。
また、最近はクリエイター業界が低迷してると感じています。気軽に受けられるスクールが増え、デザイナーの単価が下がっていたり、イラストレーターの仕事が減ったり、価格競争になったり。頑張って活動しているクリエイターさんを何とか応援したい、支えとして出会いのある場所を作りたいと思って続けています。
自分自身が、営業力がなくても人との繋がりで仕事を獲得してきたからこそ、人脈作りは大切だし、稼ぎづらさをカバーできると思っていて。
交流会を続けることが、自分にとっての使命になっていますね。
自分が心から楽しめることをやっていて、
“自分のため”を原動力として動いているので、それがモチベーションになり、継続できているのだと思います。
コミュニケーションの壁からの成長 ─ 学生時代の課題と社会人経験を通した学び
ー 学生時代は人と話せなかったと伺っています。そこからどうやって乗り越え、ディレクターのお仕事や、交流会を開催できたのですか?
そうですね。笑
小学校高学年から大学までほぼ人と話せなかったです。なぜ話せなかったのかというと、
・嫌われたら嫌だから
・自分の発言で人を傷つけたくないから
だから話さないでおこうという気持ちでした。周りをすごく気にするような子どもだったんです。喋るのが決して嫌いなのではなく、喋りたいけど喋れなかったです。家では普通に喋ってましたからね。
社会人になってから、人と話せるようになりました。会社員になって、上下関係があり、自分の役割が決まっている組織に属することで、人とのコミュニケーションが取れるようになっていきました。急にディレクターをやらされたのも話せるようになったきっかけの一つです。笑
あとは、SNSで共有の趣味を持つ人とのオフ会に勇気を出して行ったり、人と会うことによって話せるようになっていきました。同じ趣味の人とは、好きなことでたくさん話せるんですよね。
たぶん、学校という環境が自分に合わなかったのだと思います。もともとは人と話したいという気持ちがあったから乗り越えられたのだと思っています。
自分らしくいられない環境にいると感じた時は、思い切って他の環境に踏み出してみると、できないことが案外簡単にできたりします。
社会人になって、ディレクターになれたこと。そして、趣味で人と繋がれて、出会えるネット環境があったことに感謝しています!
ー フリーランスの時に大変だった出来事はありますか?
たくさんありますが、フリーランスになって初めて個人でお受けした案件で、web制作のプロジェクト中、共同制作していたエンジニアさんと突然連絡が取れなくなってしまった時は大変でした。
プロジェクトが終盤に差し掛かり、修正依頼を伝えたところで急に連絡が途絶えてしまって。
これまでそのエンジニアさんとは親しくさせてもらっていたので、まさかこんなことになるとは全く想像していませんでした。もしかしたら本業で忙しく、いっぱいいっぱいになってしまってたのかもしれませんね。
ディレクターとして、適切なスケジュール管理や契約書の交わし忘れ、相手の状況や連絡先に関して不明なまま進めてしまったことを反省しました。
ー 過去の失敗は今にどう生きてる?
過去の失敗談はあげるとキリがないのですが、プロジェクト進行中に相手が音信不通になってしまうリスクを避けるために気をつけていることがあります。
一つは、自分が信頼できる人の定義を決めることです。僕の場合は、共通の知人が複数いる人、SNSを更新している人などですね。
あとは、相手のスケジュールや状況を事前にしっかりヒアリングしておき、リスク回避ができるようになりました。あともう一歩で逃げてしまいそうだから、ここで止めておこう、など日頃から相手とのコミュニケーションバランスが取れてきたように思います。
クリエイターコミュニティの未来へ─小野村さんの夢と挑戦
ー 小野村さんの夢はなんですか?
クリエイターの方々との交流をもっと広げていきたいので「フリーランス連盟」や、現在運営をしているwebディレクターコミュニティ「webzoo」を更に大きくしていきたいです。
ゆくゆくは、自分のクリエイターコミュニティも作るのが夢です。そこには若手のクリエイターからベテランもいて、共同制作したり、お互いの成長を喜び合ったり、人々が支え合える場所を作りたいと思っています。そうやって、支え合いの社会を広げていこうと活動しています。
ー クリエイターさんが嬉しくなる素敵な夢ですね!これから挑戦してみたいことがあればお聞かせください
コミュニティを通してクリエイターさんの支援をしていくにあたり、その方が本当に目指している場所を一緒に見つけるサポートをしていきたいと思っています。
仕事やスキル面の相談はよくしてもらえるのですが、その更に奥を追求していくイメージですね。
自分の気持ちに嘘はないか、本当はどうなりたいのか、自己探究・自己理解・マインドブロックなど個の能力を更に引き上げていくことをやっていきたいです。
最後に
ありがとうございました!
本当はもっとヘビーな失敗内容があったり、ここに掲載しきれないほど濃い経験をたくさんされている小野村さん…!(気になる方はぜひ交流会などで聞いてみてください(笑)
多くの過酷な状況を乗り越えて、ここまで歩んできたからこその貴重なお話がたくさん聞けました。
<本日のポイント>
・自分の気持ち、願望を発信することで、チャンスを引き寄せられる。自分の中にだけ秘めておくのは勿体無い。
・営業力はなくても、人脈があったからフリーランスで仕事を獲得できた。今まで苦労して仕事を探していたのではなく、掴んできた。
・自分が楽しめること、など”自分のため”を原動力として動いていくことで継続できる
・自分らしくいられない環境にいる時は、思い切って他の環境に一歩踏み出してみると、できないことが案外簡単にできる
今後もシリーズとして、フリーランスの方々へのインタビューをご紹介いたします! お楽しみに!
小野村 崇(おのむら たかし)さん
クリエイター・ディレクター
クリエイターとして様々な形で活動。今年法人化。専門学校でCGグラフィックを学び、遊技機の映像制作会社に就職。ディレクターとして約9年会社勤務した後にフリーランスとなる。
クリエイター交流会は9年以上開催しており、2023年11月段階で第110回目。現在はアプリ開発のディレクションや交流会の開催、オンラインコミュニティの運営など幅広く活動中。
<運営>
webzoo Webディレクターを目指す、みんなのコミュニティ
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